身につけるべきは持ち運び可能なスキルである

はてなブログ10周年特別お題「10年で変わったこと・変わらなかったこと

社会人になってから10年がたちました。
私はその10年間で3回転職をしています。(つまり今勤めている会社は4社目です。)
その間に正社員も派遣社員契約社員も経験しましたが、つくづく思うのは、「身につけるべきは持ち運び可能なスキルである」ということです。

スキルの中には、その会社や組織でしか通用しないものもあります。
例えば社内システムを超使いこなせる!けどそのシステムはその会社独自のものであるとか。そういったスキルはいくら身につけても、その会社を離れてしまえば役に立たなくなってしまいます。
しかし、持ち運びできるスキルであれば、転職して他の会社に移っても問題なく使えるのです。例えば、ささやかではありますが、私の持ち運び可能なスキルは以下です。

  • ビジネスレベルの英語スキル
  • CADが使えるスキル(2DCADと3DCAD)

英語のスキルは初めて転職した後の3社では、どの会社でも歓迎されるスキルでした。事務として電気機器メーカーに勤めていたときは、上司のメールを英文で代筆したり、海外から来たお客様の観光案内を英語でしたりしました。
設計補助として別の電気機器メーカーに勤めていたときは、作業手順書などの文書の英訳を頼まれることがありました。また、外国人枠として採用された方(日本語は勉強を始めたばかりでまだ話せない)と日本人社員との会話の通訳をしたこともあります。

CADのスキルは上記の前職で身につけたものですが、こちらも現在の会社(電気・エネルギー関係)では歓迎されました。現職は秘書としての採用だったのですが、CADを使う業務も任せたいとのことで契約時に給与を上乗せしていただきました。

さて、このスキル構築ですが、できれば自分にとって苦ではないこと、楽しく感じられる領域でのスキル構築をお勧めしたいです。スキルの習得には時間がかかるものです。そしてよりハイレベルなスキルを構築するためには、より多くの時間を投じる必要があります。長時間、興味がないことを嫌々勉強するのはストレスがたまるでしょう。

私にとって英語の勉強をするのは、スキルを伸ばすためでもありますが、趣味でもあります。CADは、初めて使ったときから面白いと感じていました。元々設計やデザインには興味があったので、製図をするためにCADの使い方を習得するのは苦痛ではなかったのです。

興味のない分野のことは、時間をかけてもなかなか身につかないものです。
例えば、私は医療機関の請求書をチェックする仕事をしていたことがあります。この仕事では請求上の決まりや病気の詳細、病院で行われる検査の内容などを覚える必要があったのですが、時間をかけた割に身につきませんでした。なかなか覚えられないのは何でなの?と当時は不思議に思っていましたが、今思えばなんてことは無い、私にとって全く興味の持てない分野だったからです。

自分の適性や得意なことで市場から求められるスキルを考えることが大切だと思います。こればっかりは色々試して自分で考えるしかないと思います。私自身も4社で働きながら試行錯誤し、自分の適性や得意分野を理解し、現在のスキル構築にたどり着きました。

持ち運び可能なスキルがあれば、いつでも転職できます。
会社にしがみつく必要がなくなるので、心の平穏につながります。辞めたいと思ったら転職できますし、現在の会社に満足できない点(例えば待遇や配属についてなど)の交渉もできます。

この記事が参考になれば、幸いです。